ポルシェの内装のキズ、ベタつきの正体(新品交換しないで)
なんか、
内装がベタついてきた・・・
なんか、
いろいろネチャっとしてきた・・・
あれ、
よく見たら内装にキズが増えてきた・・・
うわ、
天井の布張りがだら~んと垂れてきた・・・
そう、
加水分解とは、水分、湿気、熱、時間によって、車内ゴムや樹脂、ウレタン素材や表面コーティングが劣化、崩壊していく現象のことです。
上質な質感を出すためのソフトタッチ素材を用いるポルシェだから弱いということではありません。が、欧州の風土で設計された車が日本の高温多湿の気候条件に敗北してしまうというケースは多々あります。
たとえば、

乗降時に足が触れるこのスカッフプレート。
ここ、じつは友人、恋人、家族が乗り降りする時に一番見られちゃってるところなんですよー。助手席に乗る人って意外とキョロキョロ見てるんですよね、〝内装〟を!
そんなスカッフプレートも加水分解でこんなヨボヨボの肌質になってしまうんです。助手席に乗せてもらう人は、「くたびれてるなー、このクルマ・・・」と心で呟いていることでしょう・・・😞


こうなってしまったら、
加水分解で劣化してしまったベトベトを特別な溶剤で下処理します。

ベトベトがみるみる剥け落ちていきます。

ビフォー・アフター写真ですが、決して簡単な作業ではありません。溶剤は使い方を間違えるとプラスチックも溶かしちゃうので、もちろん知識がない人にはできませんし、物理的に時間を要する丁寧な仕事が求められます。そして、これは新品に交換したところでクリアできる課題ではありません。いずれまた、同じ道をたどることになります。つまり、新車時とは違う施工が求められているということです。
車は湿気から逃れられません。雨、洗車、結露、温度差で必ず水分が入り込む構造になっています。
動かさなくても、いや、むしろ低走行、長期保管のほうが湿気がこもりやすく、「大事に保管してきたのにベタベタになってしまった」というケースがよくあります。
主だってヤレてしまうのは、ダッシュボード、スカッフプレート、センターコンソールはもちろん、特に内装パーツ、配線被覆、ゴムブッシュ内部など、ここらへんは乾ききりません。走行して停車して、夜がきて朝になって、熱と冷却を何度も繰り返し、分子レベルで疲労破壊はきてしまいます。
ポルシェは頑丈につくられていますが、他メーカー同様に消耗品ゼロの工業製品ではなく、時間と環境の影響を受けながらつきあっていくクルマです。加水分解で起こる現象は、日本でポルシェを所有する以上、知っておきたい前提知識の一つです。
ポルシェはまだいいほうです。フェラーリF355の内装のベタつきなんてかなり有名ですよね? 触感重視のラバー系塗装は正直、日本の気候はキツイです。カラリと爽やかな海外旅行から帰国した時のあの、どんより覆いかぶさってくるような日本の湿気、まるでサウナです。それだけ気候が違うのですから、クルマの部品がへたってしまうのも頷けますよね。
では、対処や予防はできるか?
2000年代当時の状態でのパーツの加水分解を完全に防ぐことは、ほぼ不可能です。
- 屋内・屋根つき保管(湿気管理)
- 直射日光を避ける
- 定期的に走る
- 強いケミカル剤を使わない
こうしたことで、進行を遅らせることは可能です。
が、それも焼け石に水…すでに症状が出ている場合は、
- 再塗装
- 部品交換
といった方法で対応します。この加水分解は目に見えた時点で内部はもうかなり進行しているといっても過言ではありません。加水分解はクリーニングではもとに戻らない化学反応なので、従来では修理=部品交換となります。
しかし、繰り返しますが、これは新品に交換したところでクリアできる課題ではありません。いずれまた、同じ道をたどることになるんです(笑)。つまり、新車時とは違う施工が求められているということです!
ということは、
高度な技術を要する塗装施工しかありません。
以下が私たちS-LINE AGが施した独自の塗装事例の一部をご紹介します。
カレラレッドオールレザーインテリアの987.2のボクスターも、センターコンソールは加水分解でだいぶくたびれた状態でやってきました。


センターコンソールを当時の純正オプションでもあったカラードの状態、ボディ同色のシルバーにアレンジしてみました。


もちろん、オリジナルのようなつや消しのマットな質感にも仕上げられますが、ここはクルマの魅力を最大限に引き出すためのこだわりを入れてみました。

シルバー センターコンソール✕ カレラレッドインテリアの見事な配色に仕上げました。

ご覧ください。このコントラスト。
これこそクラシックポルシェ、ロクナナが追い求める領域ではないでしょうか。
ロクナナポルシェは本当にいいクルマだと思います。
職人の確かな知見と熟練の手仕事で、名車に生まれ変わります。

ロクナナポルシェはまだまだこれからを走りたがっています。
あきらめないで、まずはS-LINE AGに相談してください。

